今日、2月市会が終了しました。終えて声明はこちら→http://cpgkyoto.jp/kenkaiseimei/2015/03/2.html

 私は、閉会本会議で「保育制度の充実発展を求める請願」の不採択に反対する討論を行いました。
 3万4108人の市民の願いを自民・公明・民主・京都党・無所属議員が否決したことは重大です。
 以下、討論の全文です。

 
 請願第357号保育制度の充実・発展を求める請願の不採択に反対する討論を行います。
 本請願は第一に公営保育所の6カ所にも及ぶ民間移管方針を見直すこと、第二に民間保育所に働く職員の処遇改善を行い、いわゆる保育プール制の復元と抜本的な改善を行うこと、第三に保護者負担の増加となる保育所・学童保育所の保育料徴収基準と上乗せ徴収は導入しないことを求めています。

 まず、公営保育所の民間移管についてのべます。市長が「民間にできることは民間に」との大方針をあくまでも進めていますが、そのことにより、多くの矛盾を引き起こしているのが実態ではないでしょうか。

 新たな6カ所の移管方針には、子ども・子育て会議の幼児教育保育部会で異論が続出しました。パブリックコメントでは民間移管反対や慎重意見が99%を占め、基本方針見直しを求める署名が10日間で1万4000筆集められるなど、すでに、市民から多くの異論の声が上がっているのは明らかです。

 また、今回、選定にあたられてきた委員会の委員からまで「市営保育所の移管にかかる問題について全体的な保育施策と絡めて広い視野からの議論を行う委員会が判然としない」として十分な議論ができてこなかったことが指摘され、引継ぎや検証など、多岐にわたる要望書が京都市に提出されるなど、問題が山積していることも改めて浮き彫りになりました。

 今回の請願は、こうした状況をとらえ、市民の声を聞こうとしない市当局の在り方に、重ねて見直しを迫るものであり、議会として、正面から受け止めるべきです。

 また、障害児保育の加配を民間と統一するとして、公営保育所の障害児加配規準の引き下げがしめされました。その基準では、公立保育所から14人の保育士が減らされることになります。長年、保育所の現場で培われてきた障害児保育の水準を引き下げることは、大きな損失になるのではありませんか。京都市の公的責任をしっかり果たしていくという立場こそ必要です。

 次に、民間保育所の職員の処遇改善と、保護者負担について述べます。民間の認可保育所でも保育士確保が大きな課題になっていることは、論を待ちません。このことは、保育士が働き続けられる処遇をつくることを抜きに解決することはできません。そのために、ベテラン職員の人件費が保障される仕組みを再構築すべきです。保護者の保育料負担についても一昨年保育料の値上げが行われたばかりであるにもかかわらず、一人目の3歳児で54.2%、0~2歳児で51.6%と半数を超す世帯で値上げが示されました。保育士の処遇も、保護者の負担増も子育て環境日本一の中身が問われる重大事態となっています。本請願に示されている要望はいずれもその打開を求めるものであり、当然のものであります。

 署名が3万4108筆集められています。この市民の声にこたえ、請願を採択するべきであることを強く訴えまして討論とします。


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