2008年06月05日
なぜ今『蟹工船』なのか・・
「正論」7月号の「なぜ今蟹工船なのか 小林多喜二にすがる危うき現代社会」を読みました。
増刷20万部超(5月30日)となっている本書。ワーキングプアの現状が蟹工船の世界に通じると若い人に共感を持って読まれている。
「正論」では、蟹工船の内容やブームに至るまでの経過を記述、若者がどう多喜二のメッセージを受け止めたのか紹介した上で、
最後を以下のとおり結んでいる。
「大人たちはこれまでワーキングプアが訴える窮状を・・『努力が足りないから』といった言葉で彼らを切り捨ててきた」
「われわれは、殊に保守を自負する陣営は・・・ワーキングプアの実態を正確に把握したうえで、彼らを救済する方策を考え実行する時期に来ている」「多喜二没後75年の年に起こった『蟹工船』ブームを甘く見てはならない。政府与党と財界は本気で慌てるべきだ」
今日いみじくも閉会本会で「仕事と生活の調和のまちづくりに関する決議」が採択されました。京都市に国で制定された憲章に沿っての取り組みを求める内容になっています。
決議がいう「憲章」とは、政府が12月にまとめたものです。長時間労働やフリーターの増大を労働者の「意識改革」で解消するというものです。
これまでのように、『努力が足りない』と個人の意識の問題へすり替えるままでよいのでしょうか。
若者は左翼だからと蟹工船を選択し共感を持ったわけではありません。実態が似通っていてその事態を打開される道を模索しているのです。政治はそれにこたえないといけないと思います。
私たちは党議員団は、この与党決議案に反対。労働者派遣法の改正や長時間労働の規制など政治の責任で抜本的な雇用対策の充実を求める決議を対案で示して、討論で問題点を明らかにしました。
詳細はこちら→http://www.cpgkyoto.jp/houkoku/2008/06/05-115209.php
増刷20万部超(5月30日)となっている本書。ワーキングプアの現状が蟹工船の世界に通じると若い人に共感を持って読まれている。
「正論」では、蟹工船の内容やブームに至るまでの経過を記述、若者がどう多喜二のメッセージを受け止めたのか紹介した上で、
最後を以下のとおり結んでいる。
「大人たちはこれまでワーキングプアが訴える窮状を・・『努力が足りないから』といった言葉で彼らを切り捨ててきた」
「われわれは、殊に保守を自負する陣営は・・・ワーキングプアの実態を正確に把握したうえで、彼らを救済する方策を考え実行する時期に来ている」「多喜二没後75年の年に起こった『蟹工船』ブームを甘く見てはならない。政府与党と財界は本気で慌てるべきだ」
今日いみじくも閉会本会で「仕事と生活の調和のまちづくりに関する決議」が採択されました。京都市に国で制定された憲章に沿っての取り組みを求める内容になっています。
決議がいう「憲章」とは、政府が12月にまとめたものです。長時間労働やフリーターの増大を労働者の「意識改革」で解消するというものです。
これまでのように、『努力が足りない』と個人の意識の問題へすり替えるままでよいのでしょうか。
若者は左翼だからと蟹工船を選択し共感を持ったわけではありません。実態が似通っていてその事態を打開される道を模索しているのです。政治はそれにこたえないといけないと思います。
私たちは党議員団は、この与党決議案に反対。労働者派遣法の改正や長時間労働の規制など政治の責任で抜本的な雇用対策の充実を求める決議を対案で示して、討論で問題点を明らかにしました。
詳細はこちら→http://www.cpgkyoto.jp/houkoku/2008/06/05-115209.php
category:つぶやき
2008年05月31日
『蟹工船』ブーム
プロレタリア作家小林多喜二の「蟹工船」がベストセラーだそうです。私は、高校生だったか中学生だったか「蟹工船」を読みました。人生経験がなさ過ぎて覚えているのは「人間らしさと対極にあるおどろおどろしい労働の実態」。漠然としたイメージだけです。
それを今若い人が共感を持って読むというのですからどういうことでしょうか。派遣でひどい働かされ方をしたら、「それってカニコーじゃん(やん)」なんて言うというのだから、なんともいえない思いがします。

ところで、この前、「安井先生は蟹工船にのったことがあると聞いたことがある」との話を聞きました。相当昔のことだから事実を確認しようがありませんが、「きっとそこで労働者のひどい実態を目のあたりにしたから貧乏人に『とにかく医者に来い』とたくさんの命を救う医者になったんではないか」ともおっしゃっていました。
安井先生とは旧安井病院・現第二中央病院の医院長。京都市会初めての日本共産党の議員であり、私が引き継いだ有吉前市議が引き継いだ議席となります。
私は地域で「安井先生にお世話になった」という方に会うと、「いまどき、年齢で差別する後期高齢者医療制度なんて先生が聞いたら絶対怒っているはず」と話します。
今、蟹工船が共感をもって若者に読まれるほどひどい状況になっていると知られたら、これもまた、怒られるかもしれません。
最後、虐げられている労働者が再び立ち上がる場面で終わる(確かそうだった・・)蟹工船、今や“ゲバラ”ブームからマルクスブームへ。
行過ぎた新自由主義、資本主義むき出しの現状に多くの方が警鐘を鳴らしています。
“ルールある資本主義”をつくるのが私たち共産党の改革の方向ですから、おおくのみなさんと力を合わせていきたいと思います。
それを今若い人が共感を持って読むというのですからどういうことでしょうか。派遣でひどい働かされ方をしたら、「それってカニコーじゃん(やん)」なんて言うというのだから、なんともいえない思いがします。

ところで、この前、「安井先生は蟹工船にのったことがあると聞いたことがある」との話を聞きました。相当昔のことだから事実を確認しようがありませんが、「きっとそこで労働者のひどい実態を目のあたりにしたから貧乏人に『とにかく医者に来い』とたくさんの命を救う医者になったんではないか」ともおっしゃっていました。
安井先生とは旧安井病院・現第二中央病院の医院長。京都市会初めての日本共産党の議員であり、私が引き継いだ有吉前市議が引き継いだ議席となります。
私は地域で「安井先生にお世話になった」という方に会うと、「いまどき、年齢で差別する後期高齢者医療制度なんて先生が聞いたら絶対怒っているはず」と話します。
今、蟹工船が共感をもって若者に読まれるほどひどい状況になっていると知られたら、これもまた、怒られるかもしれません。
最後、虐げられている労働者が再び立ち上がる場面で終わる(確かそうだった・・)蟹工船、今や“ゲバラ”ブームからマルクスブームへ。
行過ぎた新自由主義、資本主義むき出しの現状に多くの方が警鐘を鳴らしています。
“ルールある資本主義”をつくるのが私たち共産党の改革の方向ですから、おおくのみなさんと力を合わせていきたいと思います。
category:つぶやき