「正論」7月号の「なぜ今蟹工船なのか 小林多喜二にすがる危うき現代社会」を読みました。
 増刷20万部超(5月30日)となっている本書。ワーキングプアの現状が蟹工船の世界に通じると若い人に共感を持って読まれている。
 「正論」では、蟹工船の内容やブームに至るまでの経過を記述、若者がどう多喜二のメッセージを受け止めたのか紹介した上で、

 最後を以下のとおり結んでいる。

 「大人たちはこれまでワーキングプアが訴える窮状を・・『努力が足りないから』といった言葉で彼らを切り捨ててきた」
 「われわれは、殊に保守を自負する陣営は・・・ワーキングプアの実態を正確に把握したうえで、彼らを救済する方策を考え実行する時期に来ている」「多喜二没後75年の年に起こった『蟹工船』ブームを甘く見てはならない。政府与党と財界は本気で慌てるべきだ」
 
 今日いみじくも閉会本会で「仕事と生活の調和のまちづくりに関する決議」が採択されました。京都市に国で制定された憲章に沿っての取り組みを求める内容になっています。
 決議がいう「憲章」とは、政府が12月にまとめたものです。長時間労働やフリーターの増大を労働者の「意識改革」で解消するというものです。

 これまでのように、『努力が足りない』と個人の意識の問題へすり替えるままでよいのでしょうか。
 若者は左翼だからと蟹工船を選択し共感を持ったわけではありません。実態が似通っていてその事態を打開される道を模索しているのです。政治はそれにこたえないといけないと思います。

 私たちは党議員団は、この与党決議案に反対。労働者派遣法の改正や長時間労働の規制など政治の責任で抜本的な雇用対策の充実を求める決議を対案で示して、討論で問題点を明らかにしました。
詳細はこちら→http://www.cpgkyoto.jp/houkoku/2008/06/05-115209.php


同じカテゴリー(つぶやき)の記事画像
ぼくとおなじ考え
『蟹工船』ブーム
同じカテゴリー(つぶやき)の記事
 いじめのない学校と社会を2 (2013-05-08 15:00)
 橋の耐震化 (2011-11-05 00:20)
 ぼくとおなじ考え (2009-08-07 15:44)
 消費税増税決断すべき!? (2008-06-19 22:00)
 『滝沢修と激動昭和』を読む (2008-06-09 11:57)
 『蟹工船』ブーム (2008-05-31 10:17)

category:つぶやき