地産池消、安心安全の学校給食をめざして今治市調査
8月18日は党市会議員団で今治市に学校給食についての調査に行きました。
今治市は広域合併で人口16万人都市になり、左京区と同規模の人口となります。
自校方式を基本として実施され、23カ所ある調理場のうち単独の学校の調理を担っているところが9カ所で、他もほとんどが+1校もしくは+2校分の調理を担う形をとっています。また、調理場ごとに栄養士を配置し、独自献立方式で進めておられます。
実際の学校給食の状況は・・
○主食は・・
①米飯給食は100%今治産減農薬米を使用、②週2回のパン給食でも地元産小麦の使用。平成23年度は75.7%、平成24年度は89.6%、平成25年度は39.9%が地元産小麦でまかなわれています。いずれも、通常の食材と比べて割高になるので差額は市として補助しています。米については平成25年度4~10月53円/㎏、11~3月58円/㎏・決算ベースで600~700万円程の補助とのことでした。玄米で保管して、月に2,3回に分けて精米して調理場に配達され「搗きたて」、「炊き立て」でおいしいと子どもたちからも好評です。
○お野菜は・・
今治産、県内産で78%を占める到達点になっています。京都市の学校給食の状況は25年度で使用量ベースで京都市産は0・45%、京都府内産は42.7%ですから、かなり頑張っておられます。また、地産地消ブランド週間として14の調理場を4週に分けできる限り今治産食材を使った学校給食を実施するという取り組みも行われていました。いずれも、自校方式と栄養士の調理場ごとの配置、独自献立が地産地消を進めるうえで重要な前提になっていると感じました。給食の時間に校内放送で 今日のなすびは○○さんが作りました~ とアナウンスされるなど、生産者の顔が見える給食になっているとの紹介がありました。
○他にも・・
有機農産物の使用についても立花という地域で取り組んでおられました。これはもともと、生産者が自分のお子さんやお孫さんに自分たちの作ったものを食べさせたいというところからはじまったとのことでした。下処理が有機以外のものより手がかかるとの話もありましたが、ほぼ同じ調理体制でクリアできており対応できているとのことでした。また、遺伝子組み換えでない豆腐を使用できるように毎月、地元産豆腐の日を設けて積極的に取り入れるとか、今治の鯛を子どもたちに食べさせようということで、真鯛も提供する取り組み。水産課から補助金をだし、96円の鯛の切り身を30円とし、差額を補助されていました。
担当者の方が「大量に遠くから運んできたもののほうが安い。でも、地産池消を進めるためには、割高であっても地元の食材を使う必要がある。そこから差額を補助するという考え方になる」と説明されていたことが大変印象に残りました。
市政の大方針として地産池消を掲げ(「食料の安全性と安定供給体制を確立する都市宣言(昭和63年3月・平成17年12月 市議会)」、「今治市食と農のまちづくり条例(平成19年4月施行)」)、それを軸に農林振興課が学校給食での地産地消を大きく位置づけている点が重要だと思いました。
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